マロンの徒然趣味のブログ

鉄ヲタでベイファンでおひさまな人が書いてます

笑顔と対義

おひさしぶりでございます。

マロンライナーです。

 

先日新国立劇場中劇場で上演されていました推しメン、潮紗理菜さんの主演舞台

"フラガール〜Dance for Smiles〜

の観劇に行かせていただきました。

 

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ここで更新日がおかしいとお気づきの方、ご名答。多忙を極めて放置してました。

以下の文章は観劇後の感想の書き散らしの文面を体裁を整えたものです。

許してください。懺悔〜懺悔〜。

 

 

大変素晴らしい舞台でした。主人公谷川紀美子をメインにとても魅力的で感情を動かされるストーリー展開。

推しもメッセージアプリ内で頑張ってやっているのを不安と共に吐露しておりましたが大変いい演技でした。ダンスそのものはもちろん、演技など努力を見ることができました。紀美子すごいよりもまどか先生凄いというお気持ちがつい先行しましたが笑(ごめん推し)

ほぼ実話なので余計すごい。労働争議の感じとか知らないけど多分正解なんだろうなという印象があります。

責任と結果というものが重要視されている印象。大事なことだし忘れちゃいけないことだなと。

細貝さんのヤクザ枠がはまりすぎてて好きでした。あそこまでくるとかっこいいものですよね。

人の心を動かすことの難しさ。つくづく今感じることですがそこまでが大変。でもそれを頑張って動かそうとしていく、動かす、その人の姿がいいと感じました。

ものすごくテンポが良いわけではないですがそれが良さを生んでいる気がします。

戦後復興が終わりを迎え始めた少し前の日本の雰囲気を感じるのには最高かもしれないのかなと感じました。

当たり前なんだけど視点が違うからこその怒りがすごくいいんですよね。

これ、笑顔がテーマの演劇であるが裏テーマはたくさんの種類の怒りなんじゃないか。そう感じられるくらい対比要素になっていました。

炭鉱への怒り、国の流れの変化への怒り、自分の未来への怒り。いろんな怒りが笑顔と共に出てきた印象です。

この怒りの要素として出てくる蹴られる、殴られる、その演技を生で見るとわかる凄みがありました。

パンフレット記載の千代さんのコメントを読んでみると千代さんは炭坑の終わりを分かっている、そして娘には違う道を行かせたい、だから高校に入れている。この差が早苗ちゃんとの対比になるから良いんですよね。

同時進行で進む兒玉遥さん演じる和美と光夫の恋愛。鉱員のなかでもはっきり現実が見えてる2人。でもその中で葛藤もあったりするのがまた良いですよね。

いいものを見せてもらいました。機会をくれた推しメンに感謝です。

 

ここまでが書き散らしの修正。

ここからは8月の私が私にしかできない鉄道分野の考察を。面白くなければここで回れ右でも笑。

この物語でも登場する汽車。オレンジと茶色のツートンでお前は津軽鉄道か?とかそういうのはさておき(実際それを元にした感はある)

舞台の始まりでの台詞のように1965年(昭和40年)が舞台の始まり。常磐ハワイアンセンターの開業は1966年(昭和41年)、最寄りとなるのは湯本駅

この当時日本は電化がまだ進んでおらず今と異なり常磐線は平駅(現在のいわき駅)から岩沼駅までは非電化。ここが電化するのが1966年(昭和42年)の10月。

実際にフラガールを育成した常磐音楽舞踊学院が開校するのが1965年4月。つまり先生はこれ以前にいわきに降り立っているのですが…。

ここでお気づきの方はいらっしゃるだろうか。そう、描写ではSLが客車を引いている車両が走りますがその降り立ったであろう湯本駅には電化されておりSLが走っていない…!あれあれ…じゃあ何で来たんだろう…。

 

余談ではありますが平から先の区間は当時人気のSLが多くいた区間です。SLブームの始まりとも言われます。

この区間を走っていて今も走っているのは群馬で今も走るSLの一つ、C61 20で当時は仙台機関区所属でした。おそらく後述するはつかりや貨物の牽引で平機関区まで来ていたようです。記録が残されています。もし興味あれば当時ものの客車に揺られてみては。

 

さて本題、何で来たのか。

東京からの玄関は上野駅です。ここからの昼行列車は当時は451系の準急ときわとひたち、キハ80の特急はつかり。夜行急行で北斗のみ。

ときわは電化区間のみだったので電車が、はつかりディーゼルカー

どちらも所要3時間、描写からして昼過ぎから夕刻に着いていることから北斗はない。当時ものの時刻表を見る限りひたちとはつかりもない。

ということは準急ときわ号で来ているということになるわけです。

ちなみにまどか先生が1度東京に戻ろうとする描写もこれです。時間的に…。

ではSLは…問題。実は一度だけ辻褄が合います。早苗が北海道に行くシーン。これは先述の通り平から先は非電化ですので問題ないわけですね。おそらく寝台特急に乗れるほどの退職金はないはずですから鈍行で青森へ行きそこから青函連絡船で船で渡ったのでしょう。

ちょっと面白いと思ってもらえれば。

 

 

とにかく、とても面白い舞台でした。また見たいですね…。

各演者、スタッフの皆様お疲れ様でした。ありがとうございました。

 

ご覧いただきありがとうございました、また。

 

サリマカシー!